講演再開
ご無沙汰しております。
コロナ禍で講演が途絶えておりましたが、昨日、実に1年6か月ぶりに、リアルの講演を行いました。
久しぶりすぎて試合勘が鈍っており、時間配分がうまくいかず、私としてはイマイチの出来でしたが、それでも話し終えたと同時にたくさん拍手をいただき、本当にありがたい限りです。
感染状況が今後どのように推移するか分かりませんが、順調にいけば来週、1月、2月と講演させていただく予定ですので、勘を取り戻せるようリハビリを続けます。
来週、12月18日は、板橋区の団体さんが主催するセミナーのゲスト講師をしますので、よろしければぜひ。
事前予約が必要なようです。詳細は以下をご覧ください。
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/tetsuduki/pet/pet/1036626.html
実は、まだ資料が出来上がっていないのです。頑張らないと(;^_^
さて、講演の質疑応答でよく質問されることについて、今日は書きたいと思います。
「全頭の去勢不妊手術は終わっているし、餌の片付けもきちんとやっているのに、餌やりを止めるよう近所中から強く言われていて、地域の中で孤立無援です。どうしたら良いでしょうか?」
このようなケースでは、たいていは手術についても餌やりについても、ご近所に説明せずに進めています。
本来ならば、このような状態になってしまう前に、ご近所(特に被害者の方)に丁寧にご説明しながら、手術やフン尿対策を進めておくべきです。
ノラ猫対策は先手必勝。ご近隣への説明、周知を先手先手でやっていくことが、トラブルを未然に防ぐための鉄則です。
そうはいっても、すでに揉めてしまっている場合には、今さら過去を悔やんでも意味がありません。
挽回は簡単ではありませんが、やはり、地域に丁寧に説明して回る以外に、トラブル解決の方法はありません。
「全頭手術済なのでもう増えない」「猫トイレ設置などの具体的対策をする」「頭数管理のため、定点定時の餌やりをせざるを得ない」
以上を説明し、具体的な被害状況を誠実に聞き取りましょう。
相手への共感がすべてです。
猫トイレの作り方は、私のサイトから講演資料をご覧ください。
そして、何を言われても「忍」の一文字。耐えてください。
状況を打開するためには、「誠意誠実の積み重ね」しかありません。
マイナスからの逆転を狙う厳しい戦いではありますが、地道な努力は実を結びます。
ご近所からすでに不信感を抱かれてしまっていますので、ご近所への説明回りでは、誰か他の人と一緒に行動することをお勧めします。
信頼できる方がご近所にひとりでもいれば、その方と一緒に回るとか、あるいは、ボランティア団体さんに一緒に回ってもらうとか、です。
住宅街であれば、ほぼ確実に、ご自身以外にも餌やりしている方がいますので、そのような方を見つけて、一緒に行動できたら心強いですね。
「このお宅、餌やりしているかも・・・」という家を見つけるために、ノラさんの行動をよく観察してみましょう。
繰り返しますが、
状況を打開するためには、「誠意誠実の積み重ね」しかありません。
そして、「忍」の一文字。
一所懸命に頭を下げてください(餌やりは悪事ではありませんが、相手が被害に困っているのは紛れもない事実ですから、その事実に対して誠実に頭を下げましょう)。
とにかく、絶対にケンカだけはしてはいけません。
言うは易し、されど・・・。
大変なことは重々承知していますが、「地域で安心して暮らしていける」ために、ご近隣との関係回復を最優先にお考えください。
最後にひとつ。
身の危険を感じるほど事態が緊迫している場合は、餌やりは止めましょう。
住宅街のノラさんは、確実に複数の餌場を巡回しています。私の経験上、間違いありません。
ですから、猫さんが飢えることを心配する必要はないのです。
何よりもまず、身の安全を確保してください。
以上、地域猫活動と呼べる活動ではありませんが、よく質問されるので、私なりの考えを記しました。