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2018年7月

2018年7月28日 (土)

私のちっぽけな地域猫活動(まとめ)

私の活動したエリアは、自宅周りのほんとうに狭い地域です。
成猫は全頭手術、子猫5頭のうち4頭が地域の人たちによって譲渡され、1頭は地域に残りました。


私は仕事で不在がちだったのですが、エサやりさんがかなりの頭数の捕獲をしてくれました。

日中にエサやりさんが捕獲、病院に搬送し、夜、仕事帰りに私が病院に寄って、手術済猫さんを引き取って、電車で帰ったこともありました。

病院から自宅まで、電車で約1時間、スーツ姿でケージを抱えて帰るのは、得難い経験でした(^^)



費用ですが、安い病院を使ったこともあり、驚いたことに、全額がご近隣からの寄付でまかなえました。

「お金ください。」なんて、誰にも言っていませんし、チラシにも書きませんでした。

けれども、実際に寄付もいただいていましたし、もちろん、お金もかかっていますので、収支報告は必ずチラシに掲載するようにしました。

「お金がかかるのだ。」ということは、地域の皆さんに知っていただく必要があります。
また、ご寄付をいただいていることも、知っていただくべきだと思いました。

結果として、チラシを撒くとご寄付をいただけるという、有難い状況になりました。

当初の目論みでは、赤字になって、「皆さん、これで終了です。ありがとうございました!」と活動を完全終了するつもりでした。

しかし、わずかとはいえ、黒字になってしまいましたので、「残金は、また猫が現れたときのために保管します」と書かざるを得なくなり、活動を完全終了させることができなくなりました(;^_^A
地域の皆さんから預かった大切なお金です。
今でも大切に保管してあり、いざという時に使えるようにしてあります。



その後、流入猫が2頭現れ、手術をしました。
エサやりさんと密に連絡を取り合っているので、状況が変わったらすぐに分かるのです。


現在、我が地域には、ノラさんは2頭だけ。
ノラさんの寿命はやはり短い。
「手術した猫が交通事故で死んだ」とエサやりさんから携帯電話に連絡があり、駆け付けて、ノラさんを抱いて嘆いているエサやりさんを慰めたこともありました。



最後の流入猫の手術をしてから、4年経ちました。
4年間、エサやりさんと「大丈夫だよね。何も変化はないよね。」と確認し合いながら、何事もなく過ごしてきました。


改めて振り返ると、うまくいったのは以下の理由によると思います。
  1. 爆発的繁殖になる前に対処したこと。増え始め、苦情が出始めてから程なく動いたので、仕事しながらでもなんとかなりました。
  2. 私自身が地域住民なので、地域の皆さんから簡単に信用を得られたこと。
  3. とにかく徹底的に地域広報した結果、「地域のための活動」という雰囲気が醸成され、自発的に加わってくれる人も現れて、私も含む地域の有志で、楽しく活動できたこと。
  4. 私自身は我を主張しないように心がけ、地域のみんなが安心できるよう、地域猫活動の正論を胸に秘めつつも、極力、地域の皆さんの気持ちを優先させるようにしたこと。

これで、「私のちっぽけな地域猫活動」シリーズは終了ですが、最後に、私が地域に配ったチラシを改めて掲載します。

地域猫活動では「地域広報が命。チラシを活用せよ。」と言われる割には、具体的なチラシはあまり公開されていません。
少しでも参考になれば、と思います。

ただし、私のチラシが「正解」なのではありません。
地域ごとに事情は違います。
チラシを作る際には、地域の事情に合ったものにしてください。
ノラ猫で困っている人が安心できるようなチラシを作成してください。

開始時チラシ その1 「start_01.pdf」をダウンロード

開始時チラシ その2 「start_02.pdf」をダウンロード

開始時チラシ_マンション用 「start_03.pdf」をダウンロード

途中経過チラシ 「report_01.pdf」をダウンロード

完了チラシ 「report_02_end.pdf」をダウンロード

その後のチラシ その1 「after_01.pdf」をダウンロード

その後のチラシ その2 「after_02.pdf」をダウンロード

2018年7月21日 (土)

私のちっぽけな地域猫活動(子猫どうしたの編)

なかなか更新ができず申し訳ありません。

生まれてしまった子猫ですが、前回書いたように、私は飼えませんし、里親さん探しもできません。

そもそも私はまるで猫好きではないので、そこまでやろうとは、全く思えませんでした。

「手術して、ノラとして地域の猫好きさんたちから愛されれば、それでもう十分なんじゃねーの?」
が本音です。


さて、どういう段取りでいくか・・・。

まずは、子猫にしっかり餌付けしないとなりません。
いつでも捕獲できる状況にしておかないと。

ということで、エサやりさん(すでにマブダチ&共同活動者)に話をしました。


そしたら・・・。


エサやりさん(以下、エ)
「あのさー、なんとかこいつらに飼い主を見つけてやることはできないかなぁ。不憫でさぁ。実はさぁ、〇〇さん(協力してくれている町会役員さん)もさ、里親探してあげよう、って言っているんだよ。」

俺(以下、お)
「んー。でもさ、俺、里親探しできないよ。預かることもできないし。」

エ「俺が頑張るよ~。常連さんにどんどん声をかける。頼むよ~。」
注釈:エサやりさんはお店屋さんのご主人。

お「う~ん。そんな簡単な話じゃないんだよ~。」

エ「頼むよ~。」

実際には、もっともっと長いやり取りがありましたが、最終的には、最大の協力者であるエサやりさんと町会役員さんの意向を最大限尊重すべきだと判断しました。

地域の方々の気持ちが第一。
私は、お手伝い役にしかすぎません。

結局、地域の中で、期限を決めて譲渡先探しをしつつ、期限までに譲渡先が見つからなかった子猫は、ノラとして見守る、ということで話が落ち着きました。


エサやりさんは、譲渡先探しの係。
全力で探してもらいます。ご商売をされているので、顔は広いのです。
また、いつでも捕獲できるように、子猫に餌付けして人馴れさせてもらいます。
私は、広報係。
里親募集チラシを作成。町会役員さんに回覧をお願いしたり、片っ端からポスティングしたり、結構頑張りました。

町会役員さんも参戦してきて、
「私も探すよ!」
と一緒になって動き回ってくれました。



エサやりさん、物凄く頑張りました。
町会役員さんの動きも、凄かったです。
さすが猫好きさん・・・(笑)

エサやりさんによると、お店には、チラシを見たご近所さんが何人も子猫を見に来たそうです。

ウチのマンションの管理人さんまでもが、「子猫ちゃん見たい!」と言って、エサやりさん宅に行っていました。
戻って来た管理人さん、「可愛いわね~」とニコニコでした。

子猫の癒しパワー恐るべし。


なんだか、文化祭みたいに、地域のみんながワイワイガヤガヤ。



結局、5匹中、4匹に里親が決まりました。
地域のツテで探していますから、エサやりさんのお店の常連さんとか、町会役員さんのご友人とか、みんな素性の知れている安心なお宅に行きました。


残りの1匹はというと・・・。
成猫となった現在、エサやりさんが店先に用意したハウスで1日中ゴロゴロと寛いでいて、とてもノラには見えない油断っぷり(笑)

しかも、ブクブクに太ってるし。
あんなに可愛かったのに(^^;


NPOねこだすけの代表、工藤さんが、「保護譲渡活動は地域猫活動には含められないけれど、地域の人達でやる場合は例外なのよ。」と仰っていた意味がよく分かったのでした。


つづきます。
このシリーズは、次回で終わりです。

2018年7月16日 (月)

わたしのちっぽけな地域猫活動(TNR&生まれちゃった編)

チラシを見た町会役員さんから電話がありました。
家の場所を聞いてみたら、訪問時はお留守でポスティングをしたお宅でした。


近所に知り合いもいないし、ましてや町会に関わったこともない。

面倒なので、本当は、町会には声掛けしないで、近所と話をしながらサッサと対策を終わらせようと思っていたのです。

けれども、電話での役員さんのご様子がとても好意的で、「もうちょっとお話を聞きたい」と仰っていただきましたたで、ご自宅に伺いました。

「ありがとうございます。手術しないとマズイと思っていたのよ。チラシを町会回覧します。」とのこと。

いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます。


猫好きなのだそうですが、ご主人は猫アレルギーだそうで・・・。
そんなお話をするのも、結構楽しく(^-^)

チラシを、回覧に必要な部数、お持ちしました。

この回覧も、威力を発揮しました。
町会さんと話すことは大切ですね。



さて、TNRです。
あらかじめ、エサやりさんには捕獲器を貸しており、捕獲器の扉が閉まらないようにヒモで縛った上で、捕獲器の中で毎日エサを食べさせるようお願いしていました。

エサやりさん曰く、

「もう慣れまくっていて、時間になると捕獲器の中でエサを待ってるヤツもいるよ。」
とのこと。



準備万端。
決行日の前日、エサやりさんと段取りを相談していた、そのとき。

エサやりさんの奥様が通りの向こうで叫んでいます。
「大変!大変!」

急いで行ってみたら、いました、子猫3匹。
お披露目です。
しばらく姿を見なかった女子がお母さんになっていました。
(後で分かったのですが、結局子猫は5匹でした。)

参りました。
けれども、母と幼児をどうするかは後日考えることにしました。

とにかく、大人と青少年のTNRです。


エサやりさんは、いつの間にか私とすっかり仲良し。
この活動に主体的に関わってくださっています。
すでに同志。立派な活動者です。
以下のように仰るのです。

「責任として、自分にやらせてほしい。もう捕獲器にすっかり慣れているし、何度もシミュレーションしたから、ちゃんとやれると思う。普段見ない人がいると警戒するから、俺だけでやった方がいい。」


翌日、待っていると、電話が鳴りました。
「捕まったよ。とりあえず4匹。」
でもエサやりさんは憔悴していました。
本当に優しい方なのです。
猫に愛情をたっぷりかけていたのです。
その猫たちを騙して捕まえ、手術する、ということが精神的にきつかったようです。


私は、その重い気持ちをしかと受け止め、病院に搬送しました。
これを手初めに、子猫と母猫以外は、手術をしていきました。



あとは、子猫をどうするか、です。
私は飼えません。
預かることもできません。
強度の猫アレルギーの女房、4歳の幼児、オカメインコ、という家庭です。
猫がいる場所はありません。

それに、「家庭→仕事→猫、の優先順位を守る」と心に決めていましたので、保護譲渡は、私の場合は考えられない。


さて、どうするか・・・。

つづきます。

2018年7月 8日 (日)

ゆるやかにつながる仲間たち

シリーズで「私のちっぽけな地域猫活動」について書いてきましたが、今回は、ちょっとブレイクさせてください。


つい先日、練馬区の登録ボランティアさんの集まりに顔を出しました。
ねりまねこさんが定期的に開催してくださっている会です。


そこには、その昔に地域猫ボランティアを卒業して、今や有名な愛護団体となったNPOねこけんの理事長がいらしていました。

ご承知のとおり、ねこけんさんは、TNRと保護譲渡で実績を上げている愛護団体さんです。


会場で、質問がありました。

「外の猫を手術して元の場所に戻す、と思ってやってきました。けれども、理事長のお話を聞いて、やはり、保護譲渡をしないといけないのだな、と思いました。どうでしょうか?」


理事長の答えは、

「全然、保護する必要はないです。できることをやればいいんです。ねこけんだって、すべての猫を救えるとは思っていません。それぞれができることをやることが、大切です。」


保護に奔走する団体を率いるリーダーから、そのような言葉を聞いたことに感動しました。


それぞれが、できることをやる。

そうだよね。


打上げの席で、彼女に、
「考え方が違ってもいい。結局は、人を大切にできるかどうか、だよね。」
と話し、意気投合したのです。


進んでいる道はまるで違うけれど、応援しています。
人として。



打上げの席では、考え方が違う色々な人たちが、ポリシーのぶつかり合いをするのではなく、楽しく、前向きに、大人の会話をしていました。


ゆるやかにつながっていく仲間たち。
猫好き同士が盛り上がっている横で、猫好きの人と猫好きでない人も意気投合しています。


私が知らない人たちもたくさんいます。


その昔に私が作った制度は、もう私の手を離れていて、まるで生き物のように自律的に作用して、人と人とをつないでいるんだな~、と思って、ジーンときました。


素晴らしい人たちに出会えたことに感謝します。
俺もできることをやるよ。



PS 理事長、ブログ掲載は事後承諾となりますが、お許しくださいm(__)m

2018年7月 6日 (金)

私のちっぽけな地域猫活動(実戦編3)

ご近所回りをするうちに、マンション住まいで近隣戸建てとのお付き合いがゼロの私でも、どんどん猫さん関連情報が入ってきます。

そしてついに、エサやりをしているお宅を知ることができ・・・。

「すいませ~ん。猫にエサを与えてくださっているそうで、ありがとうございます(^^)/」

初めは私のことを警戒していたように見受けられました。
そりゃそうですよね。
初めて会うし。エサやり反対者かもしれないし。

「去勢不妊手術をしようと思っているんですよ。これ以上増えるとマズいし。あ、お金は全部私が出すのでいいんですけど、猫さんの情報をいただけると、とても助かるんです。」

なんて言いながら、あれこれと猫さん情報を伺いました。

すごく気さくなおじさんなんです。
あと、元気な奥様と綺麗なお嬢さん(高校生)。
みんな、猫が大好き。

「ちょっとマズいな、と思っていたんだよ。」とご主人。


お話しした結果、我がマンションの周りに7頭のノラさんがいることが分かりました。

ほかにも・・・。

1 春先にはじめて子猫が生まれ、急に頭数が増えた。
2 母子たちの一族のほかに、仲間のいない女子がいる。
3 テリトリーは本当に小さい範囲である。

などなど、貴重な情報が。

ただ、エサやりさんとは出会ったばかりで、色々とお願い事(捕獲協力など)ができる雰囲気ではなく・・・。
また、当時は置きエサでしたので、決まった時間に猫が集結するでもないそうで・・・。

「え~い。何とかなるだろう。」と、まずは自分で捕獲作業をすることにしました。

マンション前で男女の密会を見たこともあるので(「逃げ回り編1」を参照)、我がマンションの前でまずは捕獲作業を試みることにしました。

挨拶と広報が最も重要です。

管理人さんにチラシを渡して説明した後、捕獲作業をする道路に面したマンション1階のお宅を戸別訪問しました。
1階の皆さんは、「専用庭の前の道路で捕獲作業をさせてほしい。」と言うと、皆さん、応援してくださいました。


そして。
仕事帰りに、駅前のコンビニで唐揚げを購入し、帰宅したらすぐに着替え、捕獲セットを持ってマンション1階の庭の前に行きました。

仕事しながらなので、毎日通ったわけではないですが。

捕獲器をセットしていると、1階の方に「お疲れさま!」と声をかけてもらったり、通行人の方に質問されて答えたり、なかなか面白かったのですが・・・、


でも、全然捕獲できないのです。

猫がやってこない・・・。
普段、どこにいるのだろう・・・。

もうちょっと周知しつつ、情報がほしいと呼びかけてみることにしました。
お留守のお宅もそれなりにありましたので。

ついでに、マンション掲示板にチラシを貼り出してもらえないか、管理人さんに頼んでみました。


そのときに作ったチラシがこれです。

近隣用:「start_02.pdf」をダウンロード

マンション掲示板用:「start_03.pdf」をダウンロード



近隣用は、前回戸別訪問から日が経っていなかったので、ポスティングのみとしました。

平日の深夜1時頃、200枚のチラシをポスティングしました。
怪しいことこの上ないですね。


このチラシを見て、町会役員さんから電話がきました。
「このチラシ、回覧するので、13枚いただけますか?」


おお!ありがたい!
「お持ちします。何時がよろしいですか?」と思わず答えました。


つづきます。

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